「お金を払い戻しするから―」などと言って、逆に金を払い込ませる詐欺が横行している。
▽田辺市の高齢の女性が現金自動預払機(ATM)を操作させられて、約180万円をだまし取られた事件は、社会保険庁の職員を名乗る男から、医療費の還付金があると言われて本気にしてしまった。こういった「還付金等詐欺」は今急増しているそうだ。
▽「お金を返します」とまことしやかに言われると、ついその気になるのだろう。役所であろうと警察であろうと、電話で金の話を言い出すときは「くさい!」とまず疑う。これは振り込め詐欺全般に当てはまる。
▽和歌山県警の資料によると、「還付金等詐欺」は、一昨年は1件だけだったのが、昨年は21件と急増して、被害金額も2110万円になっている。それがまた、今年に入って急激に増え、23日までの件数は47件で、被害総額は5500万円に上っている。
▽「還付金等詐欺」はうまくいくというので、詐欺師たちは県の職員や市の職員を装ったりして、あの手この手と、多彩な手口を考え出す。
▽詐欺師の舌先三寸に乗らないためには、県や市などといった「公的な機関が、還付金などの説明で電話をかけることはない」ということ。次に「ATMの操作を求めることもない」。そして「電話がきたら、ATMへ行く前に家族や警察に相談する」ということをしっかりと頭に入れておくことが肝要だ。
振り込め詐欺に関するニュース記事のまとめ。
2008年11月14日金曜日
振り込め詐欺コラム
テレビの人気キャスターみのもんたさんが朝の自分の番組で大声を上げていた。「何だこれは!」。番組スタッフが手に入れたという振り込め詐欺のマニュアル。手口の巧みさに驚いているかと思いきや、その内容の稚拙さに「漢字ぐらいまともに書けよ」◆テレビに映し出されたその手書きマニュアルの誤字脱字の多さにこちらも笑ってしまった。「上場企業」が「上々企業」、「値上げ」が「直上げ」、「困った」が「固まった」に。やつらはこんなものを手に電話の向こうから善良な市民をだまし、大切なお金を巻き上げているのか◆家族の名をかたり、うそ泣きしながら「事故を起こした、どうしよう。会社に知られるとクビになる。示談金を貸して」などと大金の振り込みを誘導していく。こんなさもしい詐欺が世に知られて久しい。その度に注意を呼び掛けているのに相変わらず多発している◆全国一斉「振り込め詐欺撲滅月間」である。全国各地で被害防止のための啓発キャンペーンが展開されているが、きのうの本紙には警視庁警察官が警戒中の都内の現金自動預払機(ATM)で1日に4件、約750万円が被害に-という記事もあった◆対策をあざ笑うかのような不届きな犯行。恥を忍んで公表したという警視庁の不手際はともかく、どうしてこうも被害が多いのか。1年間に全国で二百数十億円、県内でも今年九月末現在で71件、約8800万円が詐取され、すでに昨年1年間の被害総額を上回っているという。少し冷静になれば見破られると思うのだが、そうはいかないのか◆うそ八百、元手なしの悪巧み。肉親の情愛の深さにつけ込み大切な“虎の子”をだまし取る心貧しきやからを許してはいけない。
2008年11月13日木曜日
振り込め詐欺コラム
息子の銀行口座にまとまったお金を振り込もうとした女性が閉口したそうだ。「本当に息子さんでしょうね」と行員が何度も念を押す。「戸籍謄本を持って行けばよかったかしら」と苦笑したという
▼こんな話もある。おれおれ詐欺を未然に防いだ知人の体験談。高校生の息子に似た声の電話が実家にあり「自転車で女性とぶつかって、けがを負わせた。治療費と示談金を要求されている」
▼実家から連絡を受け、慌てて学校にいるはずの息子の携帯電話にダイヤルすると、本人が出て「そんな話は知らない」。知人は「たまたま休み時間だったため、息子は電話に出ることができた。連絡がつかなければ、うろたえたかもしれない」と振り返る
▼警視庁の調査ではおれおれ詐欺の被害者の3割が行員の忠告や制止を振り切って送金していた。全員が振り込め詐欺を知っていたにもかかわらずだ。それほど手口は巧妙化しているということだろう
▼年金支給日の一昨日、現金自動預払機(ATM)の集中警戒日として、全国5万6000人の警察官が動員され、訪れた高齢者らに注意を呼びかけた。そんな厳戒の中でも3件、600万円の被害があった。犯人のふてぶてしさを感じる
▼普段は冷静な人でも、身内に事件や事故が起きると、うろたえることがある。ましてお年寄りならなおさらだ。いかに警戒を厳しくし、あの手この手で対策を講じても、悪知恵にたけた輩(やから)は、それをかいくぐって忍び寄る。腹立たしいこと、この上ない。
▼こんな話もある。おれおれ詐欺を未然に防いだ知人の体験談。高校生の息子に似た声の電話が実家にあり「自転車で女性とぶつかって、けがを負わせた。治療費と示談金を要求されている」
▼実家から連絡を受け、慌てて学校にいるはずの息子の携帯電話にダイヤルすると、本人が出て「そんな話は知らない」。知人は「たまたま休み時間だったため、息子は電話に出ることができた。連絡がつかなければ、うろたえたかもしれない」と振り返る
▼警視庁の調査ではおれおれ詐欺の被害者の3割が行員の忠告や制止を振り切って送金していた。全員が振り込め詐欺を知っていたにもかかわらずだ。それほど手口は巧妙化しているということだろう
▼年金支給日の一昨日、現金自動預払機(ATM)の集中警戒日として、全国5万6000人の警察官が動員され、訪れた高齢者らに注意を呼びかけた。そんな厳戒の中でも3件、600万円の被害があった。犯人のふてぶてしさを感じる
▼普段は冷静な人でも、身内に事件や事故が起きると、うろたえることがある。ましてお年寄りならなおさらだ。いかに警戒を厳しくし、あの手この手で対策を講じても、悪知恵にたけた輩(やから)は、それをかいくぐって忍び寄る。腹立たしいこと、この上ない。
2008年11月11日火曜日
振り込め詐欺コラム
手を替え品を替え巧みに忍び寄ってくる。振り込め詐欺の魔の手である。警察庁は今月を「撲滅月間」として取り締まりを強めている。
重点は被害が圧倒的に多い現金自動預払機(ATM)の悪用。中でも「還付金詐欺」は要注意だ。公的機関の職員を名乗り、還付金があるからATMで受け取るよう持ち掛ける。携帯電話で機械操作を指示して現金をだまし取る手口だ。
「おれおれ詐欺」のように金を払い込むのでなく、金が戻るという言葉に警戒心を緩めてしまう。「手口は知っていたが、まさか自分が」と悔やむ被害者もいる。先入観やちょっとした油断がつけ込まれる。
月間中、全国の警察官らの警戒や利用者への呼び掛けで被害件数は大幅に減っている。だが撲滅には程遠い。一方で捜査中の警察官を装って電話した後、被害者宅を訪れて通帳やキャッシュカードを受け取り暗証番号を聞き出すなどの手口も急増中という。
金融機関の窓口からATM、そして次の手段へ。犯人たちの抜け道探しとのいたちごっこが続く。振り込め詐欺の撲滅には、行く手をふさぐさらなる知恵と対策が求められる。
景気の減速や殺伐とした世相の中で被害の増加が懸念される。個々人が注意を払うのはもちろん、関係機関の連携や周囲の目など包囲網づくりが欠かせない。
重点は被害が圧倒的に多い現金自動預払機(ATM)の悪用。中でも「還付金詐欺」は要注意だ。公的機関の職員を名乗り、還付金があるからATMで受け取るよう持ち掛ける。携帯電話で機械操作を指示して現金をだまし取る手口だ。
「おれおれ詐欺」のように金を払い込むのでなく、金が戻るという言葉に警戒心を緩めてしまう。「手口は知っていたが、まさか自分が」と悔やむ被害者もいる。先入観やちょっとした油断がつけ込まれる。
月間中、全国の警察官らの警戒や利用者への呼び掛けで被害件数は大幅に減っている。だが撲滅には程遠い。一方で捜査中の警察官を装って電話した後、被害者宅を訪れて通帳やキャッシュカードを受け取り暗証番号を聞き出すなどの手口も急増中という。
金融機関の窓口からATM、そして次の手段へ。犯人たちの抜け道探しとのいたちごっこが続く。振り込め詐欺の撲滅には、行く手をふさぐさらなる知恵と対策が求められる。
景気の減速や殺伐とした世相の中で被害の増加が懸念される。個々人が注意を払うのはもちろん、関係機関の連携や周囲の目など包囲網づくりが欠かせない。
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